SPONSOR INTERVIEWSGHIT Fundとスポンサー企業が
共有するビジョン
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森ビル株式会社
平野 峻
営業本部 オフィス事業部 オフィス営業1部
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青山 みどり
営業本部 オフィス事業部 オフィス営業1部
“GHITは、日本と海外の機関を結びつけて新薬開発をする、言い換えれば世の中に新たな価値を生み出すということを実践されています。これはまさに、当社のオープンマインドに通ずるところがあると考えています。”
都市づくりとグローバルヘルス
青山 「なぜ森ビルが、GHITのスポンサーに?」と思われる方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。実際にそういった質問を受けることは頻繁にあって、その背景や目的についてお話できればと思います。
当社が初めてGHITについてのお話を伺ったのは、GHITが設立される前の2012年でした。詳しくお話を聞くと、そのビジネスフィールドは、感染症に代表されるグローバルヘルスという、とりわけ新たなイノベーションが必要とされる分野であり、その過程において、GHITが日本と世界各国の様々な企業や機関を繋ぐハブとしての役割を果たそうとされているということを知りました。これまでにない、国外の機関を巻き込んだ画期的な官民パートナーシップの新たな試みであり、非常にダイナミックな活動をしようとしているということを理解しました。開発途上国で感染症に苦しむ患者さんのために、日本のイノベーションを活用して新薬を作ることを支援するという、その活動の意義に強く共感しました。
平野 峻
平野 当社は、都市づくりを行う会社です。アークヒルズや六本木ヒルズに代表されるように、地元の方々との対話を積み重ねながら、長い時間をかけて都市の再開発を行ってきました。一方、グローバルな視点では、都市間競争が激化し、日本、そして東京の未来が輝くよう、世界中の人々や企業、資本を惹きつける都市づくりを進めなければならないという想いを強く持ってきました。森ビルには確固たる都市づくりのビジョンがあり、既成概念にとらわれず、自ら考え行動する社風があります。その力を最大限に発揮して、世界中の人々が国境を越えてお互いの鼓動を感じ合い、そこから新たな発想や結合が生まれるような“オープンマインド”な街をつくっていきたいと思っています。
GHITは、日本と海外の機関を結びつけて新薬開発をする、言い換えれば世の中に新たな価値を生み出すということを実践されています。これはまさに、当社のオープンマインドに通ずるところがあると考えています。GHITと当社は、全く業界は異なりますが、このように思い描くビジョンには共通点があります。街づくりを行う当社がGHITのスポンサーになったのにはこのような背景がありました。
青山 みどり
世界に向けて東京からメッセージを発信する
青山 GHITには、設立時より弊社のアークヒルズ仙石山森タワーに居を構えて頂いています。以降、オフィスの利用だけでなく、弊社の運営するフォーラム施設である六本木アカデミーヒルズにて、出資者向けのAnnual Partners Meetingのほか、分野における課題を一般の方も含めて広く発信する機会となっているパブリックイベントをほぼ毎年開催いただき、その運営をサポートしていますが、出席される方々の国籍の幅広さや課題に対する熱量を目の当たりにし、その活動の意義の大きさを改めて感じています。
特にその中でも私が印象に残っているのは、昨年のAnnual Partners Meetingです。アフリカから臨床の先生が来日されて、パネルディスカッションでは、現地の感染症の問題を直に聞くことができました。日本では全く聞かないような感染症で多くの子どもたちが亡くなったり、健康を害したりしている話はショッキングでした。それと同時に、そうした日本から遠く離れたアフリカの専門家と、日本人の研究者が独自の技術と専門性を使って、薬やワクチンの開発に携わっていることに、同じ日本人として誇りを感じましたし、グローバルな取り組みに日本が関わっていることはとても素晴らしいと思いました。
こうしたグローバルな課題に取り組む方々が集まる場として、森ビルをご利用頂くことはとても意義深いことです。より魅力ある場や機会を作り、日本が国際都市であるというメッセージを世界に向けて積極的に発信することが、ひいてはより日本のブランドを向上することに繋がると思っています。
GHITの第二期に向けた準備
平野 GHITが2018年度からの第二期を迎えるにあたっての下準備として、この度オフィス・会議室の拡張をお手伝いさせて頂きました。拡張にあたっては、単純な執務室としてではなく職員の方をはじめ、お部屋を利用されるお客様が、リラックスでき、クリエイティブなアイデアを引き出し、よりコミュニケーションがオープンで円滑になるような空間にしてほしい、とのリクエストを受け、内装デザインやレイアウトプラン検討のご協力をさせていただきました。結果、壁の塗装から床の素材に至るまで非常に趣向の凝らされた空間をご提供できたと思っています。特に、お部屋の壁面には、GHITのこれまでの活動を振り返ることができる様々な場面の写真が展示されており、今回の拡張を通じて、組織の一体感あるいは文化が一層強く醸成されることを期待しています。
“一企業としてできることには限界がありますが、都市における感染症リスクに対して、いち早くその対策に落とし込み、感染症予防のノウハウを多くの方々に提供していくことも大事だと考えています。”
加速する都市化と感染症対策
平野 GHITが迎える次の5年間は、私たちにとっても虎ノ門ヒルズ界隈を始めとする再開発を邁進する重要な期間となりますが、今後は都市づくりの面でも共に活動できるのではないかと思っています。21世紀に入って、グローバリゼーションや都市化が急速なスピードで進んでいます。東京に限らず、国内外の都市には今後も人々の流入や移動が加速していくでしょう。そこで私たちが忘れてはならないのは感染症のリスクです。数年前の東京でのデング熱の発生のように、一旦都市部で感染症が拡大してしまえば人々の生活に与える影響は極めて大きいです。2020年にオリンピック・パラリンピックを控えた東京には、ますます国内外から人々がいらっしゃることを考えれば、安全や安心という側面から、何か私たちができることがあるかもしれません。一企業としてできることには限界がありますが、都市における感染症リスクに対して、いち早くその対策に落とし込み、感染症予防のノウハウを多くの方々に提供していくことも大事だと考えています。東京の都市づくりを担う一端として、GHITとともに何ができるかを考え、新たな取り組みを行っていきたいと思います。
本インタビューに掲載の所属・役職名は、2017年のインタビュー公開時のものです。
- 略歴
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平野 峻
営業本部 オフィス事業部 オフィス営業1部
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青山 みどり
営業本部 オフィス事業部 オフィス営業1部